查看完整版本 : 【天皇明仁の退位の全文】

日本映畫 2016-8-9 11:25 PM

【天皇明仁の退位の全文】

天皇陛下「お氣持ち」表明 【全文】

日本テレビ系(NNN) 8月8日(月)15時47分配信
   
象徴としてのお務めについての天皇陛下お言葉

 戰後七十年という大きな節目を過ぎ、二年後には、平成三十年を迎えます。
 私も八十を越え、體力の面などから樣々な制約を覺えることもあり、ここ數年、天皇としての自らの歩みを振り返るとともに、この先の自分の在り方や務めにつき、思いを致すようになりました。

 本日は、社会の高齡化が進む中、天皇もまた高齡となった場合、どのような在り方が望ましいか、天皇という立場上、現行の皇室制度に具體的に觸れることは控えながら、私が個人として、これまでに考えて来たことを話したいと思います。

 即位以來、私は國事行為を行うと共に、日本國憲法下で象徵と位置づけられた天皇の望ましい在り方を、日々模索しつつ過ごして來ました。傳統の繼承者として、これを守り續ける責任に深く思いを致し、更に日々新たになる日本と世界の中にあって、日本の皇室が、いかに傳統を現代に生かし、いきいきとして社會に内在し、人々の期待に應えていくかを考えつつ、今日に至っています。

 そのような中、何年か前のことになりますが、二度の外科手術を受け、加えて高齡による體力の低下を覺えるようになった頃から、これから先、從来のように重い務めを果たすことが困難になった場合、どのように身を處していくことが、國にとり、國民にとり、また、私のあとを歩む皇族にとり良いことであるかにつき、考えるようになりました。既に八十を越え、幸いに健康であるとは申せ、次第に進む身體の衰えを考慮する時、これまでのように、全身全靈をもって象徵の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないかと案じています。

 私が天皇の位についてから、ほぼ二十八年、この間私は、我が國における多くの喜びの時、また悲しみの時を、人々と共に過ごして来ました。私はこれまで天皇の務めとして、何よりもまず國民の安寧と幸せを祈ることを大切に考えて来ましたが、同時に事にあたっては、時として人々の傍らに立ち、その聲に耳を傾け、思いに寄り添うことも大切なことと考えて来ました。天皇が象徵であると共に、國民統合の象徵としての役割を果たすためには、天皇が國民に、天皇という象徵の立場への理解を求めると共に、天皇もまた、自らのありように深く心し、國民に對する理解を深め、常に國民と共にある自覺を自らの内に育てる必要を感じて来ました。こうした意味において、日本の各地、とりわけ遠隔の地や島々への旅も、私は天皇の象徵的行為として、大切なものと感じて来ました。皇太子の時代も含め、これまで私が皇后と共に行って来たほぼ全國に及ぶ旅は、國内のどこにおいても、その地域を愛し、その共同體を地道に支える市井(しせい)の人々のあることを私に認識させ、私がこの認識をもって、天皇として大切な、國民を思い、國民のために祈るという務めを、人々への深い信頼と敬愛をもってなし得たことは、幸せなことでした。

 天皇の高齡化に伴う對處の仕方が、國事行為や、その象徵としての行為を限りなく縮小していくことには、無理があろうと思われます。また、天皇が未成年であったり、重病などによりその機能を果たし得なくなった場合には、天皇の行為を代行する攝政を置くことも考えられます。しかし、この場合も、天皇が十分にその立場に求められる務めを果たせぬまま、生涯の終わりに至るまで天皇であり續けることに變わりはありません。

 天皇が健康を損ない、深刻な狀態に立ち至った場合、これまでにも見られたように、社會が停滯し、國民の暮らしにも樣々な影響が及ぶことが懸念されます。更にこれまでの皇室のしきたりとして、天皇の終焉に当たっては、重い殯(もがり)の行事が連日ほぼ二ヶ月にわたって續き、その後喪儀に關連する行事が、一年間續きます。その樣々な行事と、新時代に關わる諸行事が同時に進行することから、行事に關わる人々、とりわけ殘される家族は、非常に嚴しい状況下に置かれざるを得ません。こうした事態を避けることは出来ないものだろうかとの思いが、胸に去來することもあります。

 始めにも述べましたように、憲法の下、天皇は國政に關する權能を有しません。そうした中で、このたび我が國の長い天皇の歴史を改めて振り返りつつ、これからも皇室がどのような時にも國民と共にあり、相たずさえてこの國の未來を築いていけるよう、そして象徵天皇の務めが常に途切れることなく、安定的に續いていくことをひとえに念じ、ここに私の気持ちをお話しいたしました。

 國民の理解を得られることを、切に願っています。
頁: [1]
查看完整版本: 【天皇明仁の退位の全文】